こんにちわコノハです。
アフリカで猛威を振るっているエボラ出血熱ですが
ついにアメリカやフランス等で渡航者からの感染例が出て
大きな脅威となっています。
先ごろ、従業員数30名足らずの
愛知県の中小企業が開発したマスクが
エボラウイルス予防に効果的であるということで
話題になっています。
はじめに
愛知県が本社の金網・メッシュ製造業
「株式会社くればぁ」は、エボラ熱の感染が拡大しているギニア、
リベリア、コンゴ民主共和国の各政府に医療従事者向け
マスク「ピッタリッチ」を計1万枚を10月21日に寄付しました。
「くればぁ」社がもっている技術は
繊維に殺菌効果を持つ成分を染み込ませることができ
万が一ウイルスが付着しても活性化しないそうです。
いったいどんな技術が使われているのでしょう?
殺菌効果のある薬品を繊維に!
外食産業での主要清浄薬品
殺菌に使われる薬品はいくつかありますが
今回「くればぁ」社が開発で使用し注目を浴びている成分は
「4級アンモニウム塩」という塩基成分です。
この薬品はもともと消毒薬やシャンプー、柔軟剤、
帯電防止剤として様々な製品に利用されています。
殺精子ゼリー剤にも含まれているそうです。
その効能として「抗菌効果」があり
真菌、アメーバ、ウイルス等に対し細胞膜を
破壊することから応用として製品化されたのです。
殺菌でよく耳にする「次亜塩素酸ナトリウム」と同様
外食産業では清浄薬として多用されています。
マスクへの応用
通常、エボラウイルスは空気感染は
しないとされているので、マスクをしても意味無いのでは?
と思われがちですが、口の中は粘膜です。
空気中や人の体外では弱いウイルスでありながら
ひとたび感染するとその猛威を振るいます。
現在、報道等で2次感染が騒がれている原因の多くは
患者から付着した体液(唾液、血液、汗、嘔吐物など)が
看護者へ付着し何らかの形で体内へ吸収されることが
大きな要因です。
当然、クチからも感染する恐れは十分にあり
通常のマスクでも効果はあるのでしょうが、ウイルスは
付着したまま長い時間生存し続けるので、万が一触れてしまうと
ウイルスの媒介者となってしまいます。
出典:「㈱くればぁ」社
「4級アンモニウム塩」などを染み込ませることで、エボラウイルスの
膜を破り、不活性化することができる繊維。
製品に関する商品説明が実験で立証されています。
こんなにも効果の高いマスクなら引く手数多でしょうね。
出典:youtube ㈱くればぁ「店頭販売用」動画より、その機能性について
今回、「くればぁ」社が開発したマスクは
網目が約1万分の1ミリとエボラウィルスよりも細かく
ウイルスを通しにくいのです。
また「4級アンモニウム塩」の殺菌効果で
付着ウイルスの99%が不活性化するそうです。
帯電防止剤としての機能性もあり
マスクにウイルスが静電気により付着しないような
効果もあるとの事。
今後の応用開発が期待される
生産が間に合わない…
このマスクは現在手作業で全て製造されていて
月産400枚程度が限界で早急な機械化が求められます。
ギニア政府など周辺当事国からの問い合わせも殺到中とか。
↑製造作業は手作り
結構手間が掛かるようですが、気になるのは
この技術を応用し、防護服や一般生活者への
製品の応用品開発ですね。
薬品の副作用として、成分を吸い込むと
喉が焼けてしまうということから、人体への影響は
多少あります。今後の研究開発が待たれます。
今後の開発について
↑㈱くればぁ社専務:中河原毅氏
同社専務の中河原氏によると
「白衣や帽子など(ウイルスを不活性化する)
商品を展開する予定」とインタビューで応えています。
手間も時間も掛かるようですが
世界の大問題を解決する日本代表として
頑張ってほしいです。
まとめ
被害の大きいエボラ出血熱は流通拡大によって
もはや対岸の火事ではなくなりました。
世界中へ10時間足らずで移動できることが
感染症の拡大を招いているのは残念なことですが
水際対策と個人へのリテラシーで正しい予防を
身に着けたいです。
- エボラウイルスは空気感染しない
- 体外では弱い生存能力
- 消毒についても
- 次亜塩素酸ナトリウムやアルコールで死滅させられる
- 二次感染を防ぐ目的で製品開発された
- 4級アンモニウム塩は外食産業での主要清浄剤
- 万が一ウイルスが付着しても不活性化できる成分
- マスク自体の折り目も細かくウイルスが入り込み難い
- 1枚7980円、ネット通販と電話注文のみ
(株)くればぁ
愛知県豊橋市大村町藤田4番1
http://www.nippon-clever.co.jp
編集後記
日本の中小企業が世界で大活躍のニュースは
とても喜ばしいことですね。
某フィルムメーカーの薬もそうですが
今後の開発に期待が出来ます!
日本、すげー!!
でわでわ、また今度。