ミネルヴァの翼

世の中のハテナ?を独自の視点で考察!

*

アタカマ砂漠マラソン!チームKIZUNAもう一人のメンバー嶋田俊彦さん

      2015/02/02

アタカマ砂漠マラソン

トライアスロンチーム「イオマーレ」
出典:Enjoy Life Log
↑嶋田さんは中央の黒いハーフパンツ姿 

 

こんにちわコノハです。
2013年に南米チリで行なわれた
世界四大ウルトラマラソンで日本人チームが総合優勝
したことで、各メンバーに注目が集まっています。

スポンサーリンク

チームKIZUNAの主要メンバーは
黒澤洋介・小野裕史・佐々木信也氏の三人でした。
しかし、このチームを影ながら支えたのは、ある一人の
圧倒的な存在感を有する大先輩でした。

 

はじめに

嶋田俊彦さんはファッションデザイナーで
自ら服飾デザインをしながら会社経営をする
多忙な身でありながら、トライアスロンにも取り組む
アスリートでもありました。

そんな嶋田さんの数少ない弱点が
「泳げない」事でした。

小野裕史氏が主催するトライアスロンチーム
「イオマーレ」に水泳を克服するために加入したのが
まさに運命の出会いでした。

せっかく大会に参加するならカッコイイデザインのユニフォームで
皆でお揃いで出場しよう!ということで意気投合し、デザインを
任されたのが下の画像のユニフォームです。

嶋田俊彦氏デザインユニフォーム
出典:Enjoy Life Log

 

日の丸をイメージさせる赤色の水玉模様
写真の三人の背中には、嶋田さんからの直筆の
メッセージが書かれています。

絆、FORZA、Tutti、ATHLETE、3 ATHLON、
4 DESERTS、Every Challenge

このメッセージには嶋田さんの強い気持ちと
仲間を思いチーム運営に欠かせない考えが表現されています。

 

圧倒的存在感!常に優しさが伴う強さ

告白

2013年3月のこと。

佐々木さんは嶋田さんから晩御飯のお誘いを受け
快諾し、待ち合わせした席で開口一番、衝撃的
告白をされたそうです。

“ささしん(佐々木さんのニックネーム)に、直接伝えたくてね。。
僕、末期がんなんだって”。

医者が“Stage4”だっていうんだよ。
去年の健康診断ではなにも指摘されなかったのに。
未だに信じられないんだけど。。

出典:Enjoy Life Log

嶋田さんから淡々と発せられる告白に言葉を失う佐々木氏。
しかし次の瞬間に二人は無言のハグをしたそうです。

そこにはとても病に伏せる人とは思えないほど、暖かく大きな体を
感じたと、後日のブログで回想されています。

丁度その頃、7年お付き合いされた美紀さんとも
入籍を果たし、二人で闘病すると決意したばかりでした。

嶋田俊彦さん、50歳。

嶋田俊彦さん
出典:Keep Challenging

 

病状の悪化、走る理由

佐々木さんは2013年2月に行なわれた
三度目の東京マラソンに意地を通して出場しました。

翌週にアタカマ砂漠マラソンを控えていて、本来なら
体力温存、不意の怪我を避けるために控えるべきです。

しかし、不眠不休の仕事とウルトラ海外出張
(イスタンブール、ロンドン、ワシントン)終わりで
疲弊しながらも参加する黒澤さん。

小野さんに至っては大事をとって途中棄権をするも
「沖縄一周フットレース315km」でダメージを負って
の東京マラソン出場でした。

その頃の嶋田さんは、胃からガンが全身へ転移し始め
想像を絶する痛みと奮闘しながらも、病床から三人を
励まし続けつつ、さらには仕事を続けていたそうです。

スポンサーリンク

嶋田さんは病床でこんな事を言いながら
仕事を続けていたそうです。

“睡眠に入る直前、ふと、このまま寝たら明日がくるのだろうか、
っておもうのよ。怖くて眠れなくなるんだよ。

”“眠いのに、痛くて眠れない、けど気絶する程ではないから、
まだ大丈夫かな”

出典:Enjoy Life Log

 

凄い不屈の精神の持ち主ですね。
多くの人が憧れる大先輩としての圧倒的な
存在感がその背中から感じ取ることが出来ます。

 

東京マラソンに出場する3日前、嶋田さんを慕う人で集まり
元気付けようと“としお祭り” と称して広尾病院の病室から見える
天現寺交差点をで参加者全員水玉ユニフォーム着て、勝手に
ウルトラマラソンをやろう!と小野さんが企画します。

しかし、医師からの更なる余命宣告。
「としお、もう1週間生きらんないかも、お医者さんが覚悟をって。。」
と新妻美紀さんから深夜の非常な知らせが届いたことを皮切りに、
翌日急遽仲間を召集、窓から見える歩道橋の上で心ばかりの
メッセージボードを掲げています。

嶋田さんへのメッセージボード

嶋田俊彦さんと奥様
出典:Keep Challenging

病床で背を起こすのも苦痛を伴う嶋田さん。
奥様に支えられながら、仲間達のメッセージを受け取りました。

 

 

それから数日経過した2月27日、朝2時43分
50歳というまだまだこれから…という年齢ながら
他界されたそうです。

 

嶋田さんはチームKIZUNAの三人に
最後の肉声として次の言葉を残しました。

みんなと一緒にゴールしたいなぁ、アタカマ砂漠のチーム戦。
俺も一緒に闘うから。俺の事、勇気づけてもらえないかな。
いままで自分は応援する立場だったけど、
ちょっとこえられない山がきそうだ。

そのとき、みんなが頑張ってる姿、
きっと僕の背中をおしてくれるとおもうのよ。
だから頼むね。水玉で走って、エールおくってね。”

出典:

 

最後までチームのことを気遣う嶋田さんの
優しさと思い遣りが伺える言葉ですね。
まさにみんなが憧れる「兄貴」です。

 

嶋田さんが伝えた「絆」

小野さんは大会アフターパーティーで行なう
スピーチを、走る前から考えていたそうです。

絶対に伝えなければならないメッセージが、
約束を果たしたことを伝えたい人がいる。

大会終了後の短い時間、疲労困憊の中
スピーチ原稿をそれぞれが考え、不慣れな英語でのスピーチも
練習して本番に臨んだとそうです。

そんな当日行なったスピーチ原稿が
小野・佐々木両氏のブログに掲載されていたので転載します。
少しでもチームKIZUNAの思いに共感したらと思います。

 

(Hiro : 小野)
Thank you so much…At first, very important thing…
During this race, we were very happy to be cheered up like “Go Boys””,
“Good luck Boys!”.But unfortunately, we are not “Boys”.
We are almost 40th, not 14th 😛

Anyway, Our team name is “KIZUNA”.”KIZUNA” is a Japanese word
which means something can tie people together emotionally,
like a “bond” in English.This wear is our KIZUNA for both all of us
and with “him” (pointing at Mr. Toshio’s photo).

(Shinya:信ちゃん)
He is the designer of our team ware, as well as our friend,
elder brother, who taught us the importance of ” KIZUNA ”
He had been fighting against cancer for 11months,
and passed away last week , just the same day
we left Tokyo for Atacama, for this race….He was only 50years old….
It was his pushing us whole the way ,
that enabled us to get this great prize..So we would like to pray for him ,
for 5seconds..It would be great , if u could pray together for him..

(Yosuke:黒ちゃん)
Completing this race as a team, we got more experiences than expected.
We learned how difficult the team management under tough condition is.
However, once we got over the difficulties, we could enhance hour team abilities
more than sum of individual abilities.
Thanks to my team mates, we got a successful result,
as well strong friendship among us, our KIZUNA.Also,
we’d like to thank you for all competitors and staff.
Top rankers would open undeveloped wild course,
all the runners encouraged us showing their fighting spirits toward goal,
and, all the staff provided us great supports all the time.

(Hiro:小野)
Lifetime is limited.But, this is why we do our challenge.
We really thank to each of our friends, family, and ancestors
that we were able to do our challenge, like this crazy Atacama Crossing.
Lastly, we would like to thank to all the staff of Racing The Planet, thanks.


(小野)
ありがとうございます。

最初に、大切なコトを(;・∀・)。。。このレースの間じゅう、とても嬉しかった応援をもらいました。
「GO!ボーイズ!」「ガンバレ!ボーイズ!」と。
でも、残念ながら、ボクらは「”ボーイズ”(少年達)」じゃないんです(´・ω・`)。。
もうすぐ40歳なんですヨ。14歳じゃなくって( ;∀;)。。

まぁ、それはさておき。
ボクらのチーム名は「キズナ」です。
「キズナ」は、日本語で『人と人のキモチを結びつけるモノ』。
英語でいう”bond”のような。(ボクらが着ている)このウェアは、
僕ら3人にとっての「キズナ」でもあり、「彼 (嶋田俊彦氏;としをサン)」との
「キズナ」でもありました。

(信ちゃん)
彼(嶋田俊彦氏)は我々のチームウェアのデザイナーであり、友人であり、兄貴であり、
「キズナ」の大切さを教えてくれた方です。
11ヶ月前に末期がんの宣告を受け闘病を続けていましたが、先週亡くなりました。
まさに我々がこのアタカマに旅立つその日に。

今回このような名誉ある賞をえることができたのは、まさに彼が我々とともに、
背中をおし続けてくれたからに他なりません。彼のご冥福を祈り、
5秒間ではありますが黙祷を捧げたいと思います。
ご一緒にお祈りいただければ、これ以上の事はありません。

(黒ちゃん)
チーム戦での完走&優勝を通じて、予想以上の経験を得ることができました。
極限の環境下でチームワークをマネージすることの難しさを学びました。
でも、その困難を乗り越えたら、一人一人の能力の総和以上の実力を
チームで引き出すことができました。
チームメイトのおかげで、世界優勝という快挙だけでなく、さらなる強い”絆”を得ることができました。
また、全ての選手とスタッフに感謝の意を述べたいと思います。
トップ選手は、険しくタフなコースを後続選手のために切り開いてくれました。
全ての選手のゴールへの執念に、激しく勇気付けられました。
スタッフ全員が、どんなときも素晴らしいサポートをしてくれました。

(小野)
人生は有限です。
でも、だからこそ、僕らはチャレンジを続けます。
こんなステキなレースにチャレンジできたことに、全ての友達、家族、先祖に本当に感謝です。
そして最後に、今回のレース運営をサポートしてくれた全てのRacingThePlanetのスタッフに
感謝を述べさせて頂きます。 ありがとうございます。


このスピーチを聞いた会場中の人々が三人を取り囲み

「KIZUNA(キズナ)!!
KIZUNA(キズナ)!!
KIZUNA(キズナ)!!」

と、いつまでもコールし続けたそうです。

まとめ

本当は一緒にチームとして
走り抜けたかったろうと思うと胸が詰まる思いがします。
しかし嶋田さんが託した「絆」という思いは確かに
多くの人に受け継がれたような気がします。

  • 嶋田さんはファッションデザイナー
  • 個人的にトライアスロンなどへ参加するアスリートだった
  • トライアスロンチーム「イオマーレ」に参加、ユニフォームデザインを手がけた
  • 赤い水玉模様は日本の象徴「日の丸」をモチーフとしている
  • 11ヶ月の闘病生活後、50歳という若さで依拠
  • 闘病中も経営者として仕事をしていた

参考サイト

 

編集後記

会った事も無ければ、話した事もない全く
ノーコネクションですが、小野・佐々木両氏が公開している
ブログを読み進めると、嶋田さんの人柄や大切にしていたことが
こちらへも伝播してくるような錯覚をします。

コノハも島田さんのような兄貴がほしいです。

 

でわでわ、また今度。

 

スポンサーリンク

 - ヒトに関すること