こんにちわコノハです。
1979年以来噴火していなかった
御嶽山噴火で、多くの犠牲者を
出してしまいました。
普段から登山愛好家に親しまれていて
活火山でありながら比較的安心して
登山できる山として行楽シーズンには
多くの人が訪れていました。
はじめに
今回御嶽山の噴火タイプは
「水蒸気爆発」と言われる現象で
マグマを排出せず一部火砕流を出すのみに
とどまっています。
これは桜島をはじめとする多くの活火山で
見られる現象です。
報道では何故予知がされなかったのか?
関係各所の見誤りが甘かったのではないか?
責任問題に発展しそうな勢いです。
しかし今回発生したこの現象は
かなり予知難易度が高く、事前予測は
もともと無理だったと専門家は指摘してます。
何故このような噴火が起こったのか?
事前予測ができなかったのはどうしてか?
その仕組みについて解説してみます。
水蒸気噴火のメカニズム
下の図を見てもらえると
そのメカニズムが大よそわかると
思います。
出典:朝日デジタル
この現象はヤカンのお湯を想像
してみると理解しやすいです。
火山の中でマグマが熱源(コンロの火)
その上に位置する地下水等がヤカンの
水と思ってください。
常に熱せられる状態にある地下水が
マグマの上を通っているので常時沸騰中!
水蒸気を大小発生させています。
しかし、噴火や爆発のタイミングに
ついてはその山の状況によるのです。
噴火口が厚い岩盤で覆われていたり
蓋がされているような状況やどこからか
圧力が逃げる穴が開いていたりと様々です。
それら阻害する要因があると
いつまでも噴火や爆発を起こす事無く
水蒸気だけ上げ続けます。
そして予知が難しい大きなポイントは
山の地形変化がほとんど無いという点です。
噴火前は予兆として地面等に陥没や隆起が
起こるので、変化を読みやすいです。
しかし水蒸気噴火の場合
山中に溜まった水源が沸騰しているだけ
なので、一見何も起きていないように
勘違いしてしまいます。
これは常に噴煙が黙々と煙を上げるタイプの
「桜島」や「浅間山」が代表例ですが
決して安全ではありません。
桜島だって危険に変わりは無い
鹿児島の方には大変気の毒ですが
櫻島はいつ大規模爆発が起こるかわからない
危険性をはらんでいる事に間違いはありません。
水蒸気爆発を起こす火山は
専門的には「ブルカノ式噴火」といわれ
ヤカンに火をかけている状態が通常です。
もしこのタイプが噴火しても
粘り気の高い安山岩質マグマなので
火山灰,火山礫,火山岩塊を大量に
噴出するそうで、溶岩流は半ば固化した
塊状溶岩なので流動速度は遅いそうです。
時に大爆発を起こす櫻島も
ブルカノ式噴火タイプなので
もくもくと水蒸気を上げ続けているのですね。
ちなみに白い水蒸気のほとんどは
水分なので多くは被害を及ぼすことは少ないです。
しかし、硫黄成分や有毒ガス等もきっちり
含んでいるので油断はなりません。
富士山2つの噴火タイプ
富士山は誕生からこれまで
大きく3回変貌を遂げていて
実は山中に2つの山が隠れています。
出典:wikipedia
それぞれが年代別に噴火してて
現在の富士山の姿を形成しています。
そして噴火のタイプもいくつかあります。
864年貞観噴火は溶岩流。
1707年宝永噴火はプリニー式噴火の
爆発的噴火だったそうです。
これら二つの噴火のメカニズムは
前者は溶岩溜まりという山体内にある
ポケットに溶岩が溜まり、その過程で
ガスや水蒸気が抜けてしまい、最後に
ギュウギュウに押し上げられたマグマが
火口より流れ出た現象。
後者はその現象を経る事無く
一気に噴火することとなる減少です。
これら富士山噴火前には予兆があり
1854年の安政東海地震がその前兆現象
といわれています。
ポイントはマグマのたまり具合と
山体中のガスの抜け具合ですね。
状況によっては複合型になる
恐れもありそうです。
これらを観察し事前予測を立てることで
被害を未然に少なくすることができそうですね。
専門家の間ではいつ噴火しても
おかしくないとされる富士山。
日本が誇る霊峰だけにそのまま悪させず
大人しく収束して欲しいです…
まとめ
活火山のタイプは様々あり御嶽山は
タイミングと悪い状況が重なったことで
多くの犠牲者を伴ってしまいました。
今後はこのような結果を招かないように
最善の準備を個人でもしなくてはならなさそうです。
- 今回の御嶽山は水蒸気爆発だった
- 桜島や浅間山も水蒸気噴火を起こしている
- 富士山は2タイプの噴火をしている
編集後記
報道映像を見ると凄いインパクトがあって
初期段階での登山者救出も状況が悪くて
困難を極めているようです。
最近は日本が災害に見舞われることが多い
印象がありますが、それにもメゲズニ
知恵を働かせて難局を乗り越えたいです。
でわでわ、また今度。